HRTとはホルモン補充療法の略称です。

私の周囲は同世代が多いのですが、その周囲でHRTを受けている人もいなければ
更年期はつらくてもただひたすら対症療法、つまりつらいところだけどうにかやり過ごす
という人ばかりなんですよね。

本当に受けたほうがいいのか?私も更年期がひどくなったら考えなければならないと思っていますが、ひとまずホルモン補充療法について書き記しておこうと思います。

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そもそも更年期障害の原因はエストロゲンの減少

そもそも、更年期障害が起こる原因は
更年期になって女性ホルモンのエストロゲンが減少することで引き起こされるため
ホルモン補充療法で、このエストロゲンを薬物で補いましょう
という治療方法です。

減少するエストロゲンを補うことで更年期障害の症状を緩和・改善するためのものです。

HRTの目的は2つ

ホルモン補充療法の目的は大きく分けて2つです。

(1)動悸・のぼせ、ほてり、発汗などのホットフラッシュといった更年期の症状を緩和すること
(2)エストロゲンの低下によって引き起こされる疾病を予防して、閉経後の更年期以降の健康維持を目指す

ということ。

(1)の目的だけで行われるもの、ととらえている方が多いと思います。
更年期の症状を緩和するためにはホルモン補充療法だけではなく
漢方薬や自律神経から起こる精神面の症状では睡眠薬や精神安定剤などが使われることもあります。

(2)は閉経後の更年期以降の健康維持を目指す目的とされるものですが、エストロゲンが低下すると8年から10年で3大疾病と言われる【動脈硬化・骨粗鬆症・認知症】のリスクが高まります。

日本人女性の平均閉経年齢は50歳と言われていますから、60代、70代で骨粗鬆症から骨折したり、背骨が曲がることや心筋梗塞、脳梗塞で麻痺が出てしまうということが考えられるのです。
骨折や脳梗塞、心筋梗塞では、寝たきりになるリスクもあり、結果認知症を招くことにもなります。
また寝たきりではなくても女性はアルツハイマー型認知症は男性よりも多いのです。

ですので70歳でも健康でいるために疾病の予防をしてイキイキと健康的な期間をHRTをすることで伸ばそう、ということなのです。

若い世代にはピン!とこない骨粗鬆症。
でも今の若い世代の方が年を取ったとき、今のお年寄りも骨粗鬆症になる割合は増えるといわれているんですよ・・・。

ということで、大きく分けるとこの2つの目的のためにHRTがあるのです。
漢方薬や対症療法では疾病予防の効果はなかなか少ないんですね。
大豆イソフラボンも更年期の症状緩和に効果が高い、とされますが
それよりもエクオールのほうが骨粗鬆症予防・認知症予防にもなる、ということがわかっています。

ホルモン補充療法の方法は人によってさまざま

ホルモン補充療法で使用される薬剤の種類や投与の量は人によって違います。
女性ホルモンの減少のスピードは人によって違うことや
更年期障害の症状の度合いにも違いがあります。

人によっては同じ薬剤を使っても効果や副作用の現れ方に違いが出ることもあります。

ホルモン補充療法を継続するためには、効果と副作用のバランスがちょうどいいところである、という見極めが大事。
ちょうどよいところは最小有効量です。
ホルモン補充療法は婦人科や更年期外来などで医師の相談の上行われるもの。
受けている間は効果や副作用の出具合もきちんと医師に報告しましょう。

ホルモン補充療法はいつ始めればよいのでしょうか?

生理が2か月以上来ない、発汗・ほてり・のぼせといったホットフラッシュなど
更年期かな?と思われる症状が出てきたら、婦人科でホルモンの数値の検査を受けましょう。

エストロゲン濃度からホルモン補充療法の開始時期を医師と相談して決めることになります。
この際、医師から
「まだホルモン補充療法を受けなければならないほどの数値じゃないですよ」
と言われることもあるようです。

この場合は定期的に婦人科に通院するか、サプリメントなどで対処するのもよいでしょう。

HRT治療方法はどうすれば受けられるの?

婦人科(更年期外来)を受診すること。
できれば、基礎体温データがあるとよいですよ。

現在、どんな症状があって、どんな風に苦しんでいるのか、困っていることは何かといったことを話し、ホルモン補充療法を受ける意思の有無を伝えましょう。

その後内診や超音波検査などで子宮と卵巣の状態が調べられます。
血液検査でホルモンの数値を計測し、ホルモン補充療法に関しての効果とリスクについて相談をして
はじめて、もっとも適した方法でホルモン補充療法が開始されます。

まずは婦人科外来(最近では、更年期外来もあります)を受診することです。どのような症状があるか、困っていることは何か、これまでの病歴や現在のカラダの状態はどうか、HRT治療に対して何を望むかなどを、医師へ細かく伝えます。

ただし、ホルモン補充療法が適用されない場合もあります。

・柔道の肝疾患がある人
・乳がん、血栓症、心筋梗塞、脳卒中の既往がある人
・子宮体がんのある人

これらの人はホルモン補充療法を受けることはできません。

ホルモン補充療法の代表的な方法とは?

ホルモン補充療法の方法は大きく分けると2通りあります。

エストロゲンとプロゲスチンによる周期・持続療法

更年期に減少するのはエストロゲンですが、エストロゲンだけを投与し続けると
出血や子宮体がんのリスクが高くなることも考えられます。
そこでもう1つの女性ホルモンであるプロゲステロンを合わせて補充することで子宮体がんのリスクを下げます。

また周期療法は1か月に1度出血をさせる(作る)ことで不正出血をなくします。
海外のデータによると、HRTをしても5年以内では乳がんの増加は認められていないこと、エストロゲン単独でのHRTでは乳がんの明らかな増加は認められていません。

エストロゲン単剤による持続療法

子宮を手術で摘出している人はエストロゲン単独でホルモン補充療法を行うことができます。

ホルモン補充療法の補充方法

エストロゲンの補充法には3種類あり、
経口剤・貼付剤・ジェル剤があります。
プロゲステロン製剤には経口剤、子宮内に挿入する局所剤・貼付剤があり
エストロゲン・プロゲステロンの2剤が配合された貼付剤・経口剤もあります。
これは本人の希望と医師とで相談し合って決めます。

更年期に入ったら自分がどういう健康状態で老後を送りたいのか も考えることが大切

更年期障害の症状の改善や緩和には漢方薬は抗鬱剤などもあります。
特に精神面的な症状が強い場合には、ホルモン補充療法よりもこれらの方が効果的なこともあるようです。

また漢方薬とホルモン剤は併用することもできれば
場合によっては医師から併用することを薦められる場合もあります。

少しくらい不調があっても、まぁ、、これくらいだったら・・・とか
体に不自然なものは入れたくない とか
思っている人は結構多いものです。
(私の周囲がHRTを受けるどころか婦人科にも行かないのは、これらです)

かかりつけの婦人科はあったほうがよいですから
更年期に入ったら1度は受診してみるとよいと思いますよ。

また、これくらいなら・・・
この程度なら・・くらいだったら、サプリメントを飲んで様子を見るのもおすすめです。