更年期前までは睡眠に悩んだことがない、という女性でも
更年期以降は睡眠障害を訴える女性が急増します。

更年期,寝汗

寝つきが悪い、眠りが浅い、すっきりと目覚めない、たくさん寝てるのに熟睡感がない
など、こうした睡眠の悩みを抱える女性がどうして更年期以降急増するのでしょうか。

更年期以降には不眠や睡眠障害が増えるのはなぜ?

女性は妊娠・出産・育児の期間、睡眠不足に陥りますよね。
それでもきちんとこれができたのは「不眠耐性」があるからなのです。

不眠耐性を高める機能が母体を保護しているため
妊娠中の不眠・産後の夜泣き・夜間の授乳にも耐えられるのです。
この機能はホルモンバランスによって母体の変化を守るように働いているからなんです。

しかし、この不眠耐性、更年期以降はガクンと低下してしまいます。

更年期以降増える睡眠障害

更年期以降は、そうして守ってくれていたホルモンが減少するため
不眠耐性も低下してゆきます。

加えて自律神経のバランスも崩れてしまうため
睡眠障害になった、という女性が一気に増えるのです。

睡眠障害というと=不眠というイメージがありますが
なかなか眠ることができない入眠困難や眠りの浅い熟眠困難、中途覚醒や早朝覚醒、一度目が覚めたら眠れなくなる再入眠困難
これらはすべて睡眠障害です。

実際に睡眠を計測すると、同年代の男性の睡眠内容はさらに悪いのですが
男性には次世代を体の中で育てる、という機能がないため30代を越えるくらいから睡眠内容は低下してくる傾向があります。

女性の場合、更年期以降一気に不眠に対しての耐性が下がってしまうため、変化に身体がついてゆけません。
急激な変化は徐々に起こる変化よりも強く影響が出てしまいます。
男女ともに老化することで安眠するためのホルモンである【メラトニン】の分泌が減少してゆきます。
メラトニンの分泌低下は睡眠の質が低下してゆくことを意味します。

どうして眠れないんだろう?
どうして寝付けないんだろう?
と自分の睡眠の質に対して悩むことは、不眠状態をさらに悪化させてしまうこともあります。

更年期以降は睡眠の質は低下して当たり前である、ということを知っておくことが大切。
毎朝、きちんと朝日を浴びて、適度な運動をすること。
夜は照明を落とし、静かな環境下で布団に入る。
こういうことが更年期以降はとても大切になります。