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・貧血になるのってごく一部の人でしょ?
・貧血の症状ってめまいだけだよね?
・放っておいても日常生活には問題ないでしょ?
これ、すべて勘違いなのです。

肩こりや冷え性、疲れやすい、早起きが苦手・・・。
これも更年期だし仕方がないよね。
と思っていたこれらの症状、もしかして貧血が原因となっているかもしれません。

閉経前なら誰もが貧血になる可能性があるんです!

貧血という言葉は誰でも知っているけれど、
上で書いてあるような間違ったイメージ持っていませんか?

女性は毎月の生理による出血から体内の鉄を失ってしまっているため、誰もが貧血になる可能性があるのです。

また、貧血の初期は肩こりや疲れなどの更年期によるある不調が現れるため
気が付かないまま(または更年期と思い込んで)進行して日常生活に支障が出る人も。

正しい貧血の知識を身に着けて貧血にならないようにしっかりケアしましょう。

貧血ってなるのはごく一部の人だけでしょ?

貧血、というと、クラクラとめまいがして倒れこむ
というイメージが強いためなのか、
ごく一部の人しかならない と思っている人も少なくありません。

でも、実はそんなことはないのです。

血液中の鉄が不足すると貧血になる

そもそも貧血は血液中の赤血球や、その中に含まれる赤い色素であるヘモグロビンの量が少なくなった状態をいいます。

貧血にはいくつか種類があるのですが、貧血と診断された方のほとんどが、ヘモグロビンを作る材料である「鉄」が不足することによって起こる【鉄欠乏性貧血

日本人女性では20代の人が10人に1人、30代が5人に1人
40代ではなんと4人に1人が鉄欠乏性貧血なのです。

貧血とは体内に酸素が行き渡らなくなる状態

血液中にあるヘモグロビンの重要な役割は、全身の細胞に酸素を運ぶこと。
体内で鉄が不足するとヘモグロビンの量が減って体の隅々まで酸素が行き渡らなくなります。

細胞が酸欠状態になると新陳代謝がスムーズに行われなくなるため
疲れやすくなる・めまい・肩こり・爪が割れる
と全身にさまざまな症状があらわれるのです。

また、貧血で顔色が悪くなるのも、赤い色素であるヘモグロビンが少なくなることが原因です。

女性は毎月の生理で鉄をどんどん失っている

厚生労働省では生理のある女性は1日10.5mgの鉄を食事で摂取するように推奨しています。
が、実際に摂れているのは約8mgと2割以上必要量を下回っているのです。

そのため、生理で失った分を補いきれず慢性的に鉄が不足している女性が多いのです。

20代~40代の女性は生理の出血で鉄の蓄えを切り崩している

体内にある鉄のうち約70%は血液中にあり、残りの30%は貯蔵鉄、と呼ばれ、肝臓や骨髄などにストックされています。

生理のある女性は鉄不足からこの貯蔵鉄を切り崩している状態なのです。

閉経する50代になると、フェリチン(貯蔵鉄の量の目安)の値が急上昇することから、20代~40代の女性がいかに貯蔵鉄を使っているかがわかります。

この状態が長く続くと、鉄欠乏性貧血の一歩手前の
潜在性鉄欠乏状態】つまり貧血予備軍になる可能性が高くなるのです。

貧血の症状ってめまいだけでしょう?

疲れやすさや肩こり、冷えなどの不調。
更年期だからかと思っていたら、それは貧血かもしれません。

貧血予備軍の潜在性鉄欠乏状態はよくある不調が起こる

貧血の症状としてよく知られているのは【めまい

それ以外にも疲れや肩こりといったさまざまな不調があらわれます。
貯蔵鉄を切り崩してしまっている貧血予備軍状態の段階では、さほどひどい症状はあらわれないため、見過ごしてしまいがちです。

こんな症状があったら貧血かも

疲れやすい・動悸がする
ヘモグロビンが減少して筋肉が酸素不足になると、少し動いただけで息切れしやすくなり、全身がだるくなったり疲れやすくなったりします。
また、大量の血液を流して酸欠状態を解消しようとするため、拍動が早くなり動悸を感じやすくなります。

むくみ
貧血が悪化すると全身に血液を送り出す心臓のポンプが低下するため、生理のときに顔がむくみやすいのは貧血が原因のひとつといわれています。

めまい
脳が酸素不足の状態に陥ると、めまいや頭痛が起こります。
長時間立っているときに起こるめまいや立ちくらみは いわゆる脳貧血によるもの。
血液が下半身に集まって脳まで血液が回らず一時的に酸欠状態になるのが原因なため
鉄欠乏性貧血とは異なります。

冷え
細胞の酸素が不足することで熱源となる糖質や脂質などの代謝が悪くなり、体温を維持することができなくなります。

体は命を維持することを選択するため、生命維持に不可欠ではない末端組織などの血流を減らします。
そのため、手足が冷えやすくなるのです。

氷を食べたくなる
「氷食症」とも呼ばれ、貧血の症状のひとつであることがわかっています。
詳しい理由は不明ですが、貧血になると口の中の温度が高くなるので冷やすために氷を食べたくなるという説や、鉄欠乏によって氷を食べたくなるという説や、鉄欠乏によって食の嗜好が変化するからなど、さまざまな説があります。

肩こり
貧血で身体全体の細胞に酸素が行き届かないと、食事で摂取した栄養の代謝がスムーズに行われません。
その結果乳酸などの疲労物質が蓄積して肩こりや倦怠感といった不調につながります。

爪が割れる・髪がパサつく・肌がくすむ
体全体が酸素不足になり新陳代謝が滞ると、細胞の再生がスムーズに行われず、髪や皮膚、爪にダメージを与えることに。
爪は薄くなり割れやすくなったり、外側に反り返ったりすることもあります。
髪はぱさつきやすくなり、肌はくすみがちになります。

朝起きられない
睡眠は十分摂ったのに頭が重くて朝起きられない、起床後にめまいがするといった場合、脳の酸素不足が原因のひとつとして考えられます。
また貧血によるさまざまな不調が引き金となって鬱状態となり朝なかなか起き上がれないというケースもあります。

放っておいても日常生活に問題はない?

不調が加速して生活に支障が出ることもあります。

放っておくとさまざまな症状があらわれます

貧血の初期は疲れやすくなったり肩がこったりといた不調があらわれ、さらに進行すると息切れやむくみなども起こります。
重症になると、めまいや舌の痛みといった症状が加わります。
このように放っておくとさまざまな不調が重なり家事や仕事の効率が悪くなったり、ひどいめまいで何も手につかなくなったり、生活全般に影響を及ぼします。

レベル1
疲れやすい、肩こり、足がつる、冷え、朝起きられない

レベル2
息切れ、むくみ、爪が割れる

レベル3
めまい・舌が割れる

更年期のイライラがひどくなることも

若いから多少の不調があってもなんとななる。と貧血を放置していた場合、更年期に入って不調が悪化してしまう可能性が高くなります。
つらい肩こりや疲労感のほかにイライラ、気持ちが落ち込む、よく眠れない
といった症状が強く出ることがあります。

レベル1~3のような貧血症状が出たらなるべく早めの対策が必要です。

体が弱いから貧血になるんでしょ?

体質に関わらず、生理や食生活の乱れなどが貧血の原因となるのです。

生理

女性の場合、貧血のもっとも大きな原因は生理による出血。
20~40代の女性は普通に生活していても1~3割が貧血になるといわれています。
とくに経血量が多い過多月経の人は貧血になっている可能性が大。

昼でも夜用ナプキンを使用している人は注意が必要です。

ダイエット

食事の量を極端に制限する肉や魚を食べないといった無理なダイエットをすると血液をつくる材料である鉄やタンパク質が不足して貧血を起こしやすくなります。
ダイエット中に疲れやすくなる、爪が割れるなどの症状が出たら貧血になっている可能性があります。

婦人科の病気

子宮筋腫や子宮内膜症など婦人科系の病気で不正出血があったり過多月経になったりすると、貧血の原因となります。

これらの病気と気づかずに放置し、病気と貧血の両方を悪化させてしまうことも。
生理トラブルがあるときはすぐに婦人科を受診しましょう。

食生活の乱れ

おにぎりやパンしか食べないなどの炭水化物中心の食事やインスタント食品からは鉄やタンパク質が十分にとれません。
野菜も不足しがちになるので鉄の吸収率を高めるビタミンCや赤血球をつくる際に重要なサポートをする葉酸が欠乏して健康な血液をつくることができます。

痔や胃炎

痔や胃炎・胃潰瘍などの病気で出血が続くと貧血になることがあります。
とくに閉経後に鉄欠乏性貧血になった場合には何らかの病気が隠れていることが多いので必ず病院で検査を受けるようにしましょう。

貧血くらいで病院に行くことはないよね?

あまりにも不調が続いたり、健康診断で貧血といわれる場合には病院で診断を受けましょう。

健康診断で貧血と診断される、もしくは疲れやすい・動悸がする・めまいがすぐ、息切れがするなどの不調が続くようであれば、まず内科を受診し詳細な血液検査を受けましょう。

婦人科でも血液検査はできますから、更年期世代は婦人科でも大丈夫です。

治療で不調がやわらげば毎日が快適になります

鉄欠乏性貧血の場合、治療では鉄材を処方されるのが一般的です。
鉄材を定期的に服用することで
・体のだるさが軽減しえ、家事や仕事がはかどるようになった
・朝すっきり起きられるようになった
など、不調が改善され快適に生活できるようになる人も多いのです。

なるべく早く治療を開始して生活の質を向上しましょう。

貧血と診断されたら鉄剤と漢方薬が処方されます
病院で行われた問診・視診・血液検査の結果から鉄欠乏性貧血の診断がくだると鉄剤や漢方薬が処方されます。

鉄剤は多くの鉄が身体に吸収されやすい形で含まれているので食材と比べて短期間で効果的にとることが可能です。
症状が回復したあとも貯蔵鉄を増やすために服用を継続する場合もあります。

また、貧血に伴う不調を改善するために、鉄剤に加えてむくみや冷えをやわらげる当帰芍薬散などの漢方薬が処方されることもあります。

鉄剤から便秘や下痢になることも

鉄剤を服用した際、約30%の人が胃の痛みや吐き気を感じたり、便秘や下痢になることがあります。
こうした副作用が原因で服用を途中でやめてしまう人もいるのですが、自己判断せずに医師に相談しましょう。

下剤や整腸剤、胃薬を併用することで不快な症状をコントロールしながら治療を続けられることも多いです。
どうしても内服が困難な場合には、鉄剤注射という方法も相談してみてくださいね。

鉄分補給 どうしても鉄剤は苦手という方はサプリメントも

実は私も昔はひどい貧血持ちでした。

その時に処方された鉄剤を飲むと、便は固くなるし、便秘気味に・・・。
また鉄剤を飲んでいるとカフェインはNGとされてしまうので、コーヒー好きにはきつい^^;
ご飯のときのお茶も飲みたいですしね。

そういう時にはサプリメントの利用もよいかと思います。

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