更年期にさしかかると、不眠症ではなかった人でも睡眠障害を訴えることが多くなります。
更年期における不眠の原因は様々で、まずは、不眠症になった原因を取り除くことが一番の治療になります。
更年期における不眠・睡眠障害のメカニズムはとても複雑で、もともと更年期障害は
「否定の医学」と言われるように、いろいろな症状から考えられる病気をひとつひとつ検査し調べて
否定していくことで、やっと更年期障害だったとわかることが多いのですが
不眠症も同様で、更年期障害の症状の一つなのか、あるいはほかに原因があるかの判別が
とても難しいようです。
更年期障害により卵巣の衰えから、早朝覚醒や、眠りが浅くなるという傾向もあります。
更年期障害の症状における不眠症・睡眠障害の特徴としては
・手足の冷えがひどく眠れない
・夜間のホットフラッシュ(のぼせ、発汗)などで寝汗から目を覚ましてしまう
などで、さらにこの更年期障害の症状と他の更年期障害による精神的な症状(不安感や焦燥感・更年期うつなど)が絡まり合うと、不眠症・睡眠障害の程度が強くなる、と言われています。
更年期の症状を緩和する、ホルモン補充療法・漢方治療などで睡眠障害の改善に対する改善も期待できます。
不眠以外の更年期症状が改善しても不眠が続く場合は睡眠障害改善薬(睡眠薬)が処方されることもあります。