更年期にPMSになった!という話はよく聞きます。
たとえば
「以前は生理前に吐き気がするなんてことなかった」
「生理前にイライラすることはなかった」
という声。

それとともに【頭痛が増えた】という人が急増します。
そしてその頭痛が更年期なのかPMSなのかわからない、という点。
これは戸惑いますよね。

では頭痛とは一体どんなものなのでしょうか?

PMSと更年期による頭痛は基本的に同じ原因が理由

更年期障害,PMS,頭痛
生理前になると頭痛がし、仕事が手につかなくなることありますよね。
私も生理前は頭痛薬を飲まずにはいられないほどになります。

生理前の頭痛は生理と関係のある生理関係の片頭痛がほとんど。
私はひどいと1日3錠頭痛薬を飲まないとならないときもあったのですが
生理関係の片頭痛は痛みが長くなり、再発しやすいという特徴があります。

PMSも更年期の頭痛も原因は女性ホルモン

下の図を見るとわかるように生理前になるとエストロゲンの減少が起こります。
そう、更年期と同じような状態になるわけですね。

頭痛は大きく分けると2つあって緊張性頭痛と片頭痛に分けられます。
PMSのときの頭痛も更年期と同じ状況になるため、片頭痛の場合が多く
ときおり緊張性頭痛も同時に起きている混合型の人もみられます。

PMSの場合には月経開始2日前から月経3日目までに起こる片頭痛。
つまり【生理がくることで起こる頭痛】なのです。更年期はこの状態が続くので、頭痛に症状が出る人はつらいですよね。
PMSと片頭痛のダブルパンチはさすがに堪えます。

更年期,PMS,片頭痛
参考画像:http://www.sukkirin.com/migraine/physiology.html

緊張性頭痛とは

あまり聞かない緊張性頭痛の特徴は血管や筋肉が緊張し収縮することから頭痛が起こるもの。
頭をぎゅーーーーーっと締め付けられるような痛みが毎日のように起こる、というのも特徴です。

緊張性頭痛の原因となるものはストレスが多く、更年期に抱えがちなストレスは緊張性頭痛を呼び込むこともあります。
パソコン作業などを前かがみの状態でずっと行うなど、無理な姿勢を続けることも原因のひとつ。
つまり、血行が滞ることで起こることが多い、ということでもあります。

ですから、緊張性頭痛の予防にはストレッチなどを行い、身体の筋肉の緊張をほぐすことが大切。
体を温めても楽になりますよ。

緊張型頭痛の主な症状

頻度・・・同じような痛みが毎日起こる
痛み方・・・頭全体が締めつけられるように痛む
痛む場所・・・頭全体や後頭部や首筋
家事や仕事・・・何とかできる
動くと痛みはどうなる・・・痛みが軽くなる
頭痛以外の症状・・・ふわふわしためまいや肩や首の「こり」を伴う
どうすると痛みが楽になる・・・ストレッチや(シャワーなどで)温める

更年期やPMSでのメインの頭痛となる偏頭痛とは

うちの母は閉経してから頭痛が出るようになったんですが
母は頭痛なんて起きたことがなかったという幸せな日々を送っていたのですが
閉経後、頭痛が起きるようになりました。

これはエストロゲンがほとんど分泌されていないことが原因である、と考えられますが、冷えも出てきたということもあって、血行不良も原因ではないか、とも考えられます。

PMS、更年期に多くみられる片頭痛とは

更年期女性の最も多く悩まされる【片頭痛】
片頭痛の特徴は片側、あるいは両方のこめかみから目の奥にかけて脈を打つように「ズキンズキン」と痛むのが特徴です。
痛みだすと4~72時間続くといわれています。

ひどい場合には下痢や嘔吐も伴うため、無理せず横になることが一番です。

また片頭痛特有の大きな特徴には前兆のある片頭痛と前兆のない片頭痛の分かれます。
ハンドボールの宮崎選手もある、とTVで言っていたのが閃輝暗点です。
片頭痛が起こる前に閃輝暗点と呼ばれる前兆があり、視界にチカチカ光る点やぼーっとした点などが起こるもの。
この前兆が現れるとだんだんと痛みが起こるようになります。
⇒片頭痛の予兆に関しては【片頭痛には予兆があります】をご覧ください

偏頭痛の予防・対処方法はカフェインを取りすぎないようにすること。
ビタミンB2やマグネシウムを多く摂ること、などが挙げられます。

片頭痛の主な症状

痛み方
●ときどき起こる
●「ズキンズキン」あるいは「ガンガン」と脈打つような痛みが4~72時間続く
痛む場所
●頭の片側に起こることが多いが、両側のこともある
頻度
●頭痛の起こる回数は、月に1~2回程度から、多いときには週に1~2回
経過
●痛みは1~2時間でピークに達し、吐き気や嘔吐(おうと)を伴うことも多い
仕事や家事
●(あまりの痛みに)動くこともできず、仕事や勉強、家事などが手につかなくなったり、能率が下がる。ひどいときには寝込んでしまうこともある
動くとどうなる
●動くと痛みが悪化する/動くよりじっとしている方が楽
●痛みの発作が起きている間は、姿勢を変えたり、頭をちょっと傾けたりするだけでも痛みが強くなる
痛み以外の症状
●頭痛に伴って吐き気がしたり、胃がムカムカすることがある
●頭痛に伴ってふだんは気にならない程度の光がまぶしく感じることがある
●頭痛に伴ってふだんは気にならない程度の音がうるさく感じることがある
●頭痛に伴ってにおいが嫌だと感じることがある
前兆
●頭痛が起こる前兆として、目の前にチカチカとしたフラッシュのような光やギザギザした光があらわれたり、視野の一部が見えにくくなる閃輝暗点(せんきあんてん)が出ることもある

PMSによって起こる片頭痛

PMSによって起こる片頭痛の場合には発作の時間が長いこと、再発しやすいという特徴があること
が挙げられますが、エストロゲンの減少によって起きていることを考えれば
更年期の片頭痛も同様、発作時間が長く再発しやすい、といえるでしょう。

PMSや若年性更年期障害の治療方法で低用量ピルを利用している場合には
副作用から片頭痛が起こることも考えられます。

PMSの予防方法は偏頭痛と同じです。
市販の頭痛薬で抑えられない場合は、病院で処方されるトリプタン製剤が効果があります。

トリプタン製剤

PMSの偏頭痛にはトリプタン製剤がよく効きます。
トリプタン製剤は医師によって処方される薬ですので市販はされていません。
病院で診察を受けてから処方してもらいます。
頭痛が始まる初期の段階で飲む薬で、このタイミングを逃さず飲むことで効果がはっきりと出ます。

市販の頭痛薬の種類

頭痛薬は商品によって違った成分が含まれています。
痛みが出たら飲むように、とドラッグストアなどで購入する際には説明をされますが、自分の頭痛に効き目が出やすいものを見つけておくのが一番良いのですが、多様すると、効き目がなくなることもあるので多用には注意してください。

あまりにも頭痛がひどいようであれば頭痛専門外来に

頭痛専門外来があります。あまりにも頭痛がひどい場合や、頭痛の頻度がひどい場合には一度、頭痛外来に行ってみてもらうのも心の安心になりますから良いかもしれません。