更年期の不正出血は本来ならば必ず原因を確かめることが大切なのですが
生理?と思ったら1日で終わってしまった。これも不正出血
つまり
不正出血が治まって初めて不正出血だった」と気づくことも多いのですよね。

では、更年期にはどんな不正出血が起こりえるのでしょうか?

不正出血とはどんなものをいうのでしょうか?

更年期,不正出血
不正出血 とは字のごとく正しくない出血をいいます。

女性は生理がありますから、出血にはちょっと慣れてしまっている部分があると思うのですが
生理以外の出血はすべて【不正出血】です。

茶色のおりものも、おりものに血が混じっている状態のおりものですから
不正出血のひとつになります。

おりものは正しい色というものがある

おりものの正常な色は乳白色または透明、白です。
それが茶色またはピンクになる、ということは血が混じっていることになります。

40代後半になるとそれまで周期的にきちんと生理が来ていた人でも生理不順が起こるようになる、と言われています。
生理と生理の間隔が10日、2週間と短くなってしまったり、逆に2ケ月、3ケ月と間が開くようになったり。
生理の間の日数や経血量も不安定になる、という感じになります。

しかし、ここで注意点が1つ。それは
更年期の不正出血の原因がすべて更年期による女性ホルモンの減少ではない、ということです。

更年期による女性ホルモンの減少以外の不正出血は何が原因なのか

40代後半から50代前半の更年期の時期には生理が不安定になるため
不正出血なのか、生理なのか、という区別が困難になります。

加齢による女性ホルモンの減少から起こる不正出血ならば、更年期が起因しているものですが
当然、別な原因を疑う必要性もあります。

不正出血が続くようであれば、病気も考えられますから、必ず婦人科を受診するようにしてください。

出血部位から考えられる婦人病

子宮頚部からの出血

・子宮頚がん
・子宮頚管ポリープ
・子宮頚管炎
・子宮膣部びらん

膣からの出血

・膣がん
・トリコモナス膣炎
・老人性膣炎(萎縮性膣炎)

外陰部からの出血

・外陰がん
・外陰炎

子宮体部からの出血

・子宮体がん
・子宮内膜炎(子宮内膜症とは異なります)
・機能性出血
・子宮筋腫
・妊娠中の出血

不正出血があるときにはホルモン補充療法は要注意

更年期障害を治療している方の中にはホルモン補充療法を行っている人もいます。
しかし、ホルモン補充療法を行っている際に、不正出血が起きたら、直ちに医師にその旨を伝えるようにしてください。

ホルモン補充療法は更年期の治療の場合にはエストロゲンを補充することがあります。
エストロゲンを単独で使うと子宮内膜癌が生じるリスクが高まります。
年間1000人に4人という割合ではありますが、エストロゲンの使用量が多ければ多いほどリスクは高まるといわれているため、ホルモン補充療法を行っている際に不正出血が起こることは医師も危険視している、と思われます。

必ず、伝えてくださいね。

いずれにせよ、更年期に不正出血が長引く場合には自己診断は危険ですから、医師に受診すること。

かかりつけの婦人科を見つけておくとよいですね。