以前までは更年期障害は女性特有のもの、と考えられてきました。
女性の更年期障害といえば、ほてりやのぼせ、冷え、などが急に現れる女性だけのものという見解が一般的でした。

しかし、女性にも女性ホルモンである「エストロゲン」があるように、男性にも男性ホルモンである「テストステロン」が減少することによって、男性にも心と体に女性の更年期と同じような症状が出ることがわかってきました。

男性の更年期は年齢でいうと45歳から65歳の働き盛りが中心といわれています。
その中でもストレスをため込みやすい人が特に発症しやすいといわれています。

男性の更年期障害は疲れがとれないことから始まる

男性更年期でつらいのは、働き盛りにもかかわわらず、突然気力をなくす、イライラする、集中力が欠如するなどで「なまけている」と責められ、会社内で孤立するといった経験をしている方が非常にたくさんいらっしゃることです。

男性の更年期は女性の更年期とは少し違う症状でではじめます。

女性は生理というものがあるので、生理の異常から更年期が始まったな、と自覚する方がほとんどではないかと思いますが、男性更年期の場合にはは、疲れの症状が出てくるパターンが多いといわれます。
年齢とともに「最近、疲れがなかなかとれない」と思っている人はとくに注意しましょう。

多忙な人は年齢にかかわらず、疲れがたまるのは当然です。
肉体的疲労を感じたら、ゆっくり休養することで、ある程度は解消されます。
ところが、疲れではなく「疲労」が続く場合には、肉体的疲労だけではない可能性が高いといえます。
肉体的に疲れているのだと思いこみ、ビタミン剤やドリンク剤などで症状と自分をごまかしながら、さらにハードな仕事を続けると、周中量や記憶力が低下していきます。
状態を放置しておくと、やる気や気力がなくなっていくのです。これが、うつの始まりです。

 

なかなか認知されなかった男性の更年期障害

男性の更年期は今、ストレス社会だからといって始まったことではありません。
しかし、うつ病がなかなか病気と傍目から判断されないのと同じで、男性はさらに、会社内で、やろうと思っても集中力が低下してしまったり、記憶力にかけたり、やる気がなかったりすると周囲からは「さぼっている」と思われてしまいます。

バブル期を過ぎたころ増加した「過労死」も、こうした男性の更年期が認知されていなく、また甘く見ていたために起きた悲劇なのかもしれません。
このように、男性更年期障害はつい最近まであまり認知されていなかったのです。

それが社会的に認知されるようになったのは、2002年にNHKのテレビ番組で取り上げられてからではないかと思います。
番組の中で漫画家の はらたいら さんが、この病気を克服したことが紹介されたのです。
この番組をきっかけに、すでに男性更年期外来を開いていた病院のなかには、それまで月に数人だった患者さんが一気に40人ほどに急増したところもあったといいます。