更年期,ピル
ピルを利用して更年期の症状緩和をする方もいますね。

ピルの本来の目的は避妊です。
エストロゲンの量が十分盛んな女性のホルモンをコントロールするものです。

30代後半から40代前半のプレ更年期に更年期に似た症状が起こることがあります。
しかしこの時期の不調を引き起こしてしまう原因はホルモン不足ではなくホルモンの乱れです。

エストロゲンの量がそれなりにあるうちは、低用量ピルでホルモンをコントロールして不調を解消することができます。

ということは、本格的な更年期には向かない、ともいえるのです。

低用量ピルの成分・目的や使用時期は?

低用量ピルの成分はエストロゲン・プロゲステロン。
第一の目的は排卵を抑えて避妊のためのものです。

そして子宮内膜が厚くなりにくくして受精卵を着床しにくくします。
さらに子宮頸管の粘膜を変質させて精子が入り込みにくくなるようにします。

使用時期は前述したようにプレ更年期と呼ばれる40代半ばくらいまでがよいでしょう。
医師の診断で本格的な更年期である、と診断された場合、低用量ピルでの治療は不向きです。

ピルのメリットは?

ほぼ100%避妊できる
ピルは飲み忘れがなければほぼ100%避妊することができます。
出産経験の有無にかかわらず使え、女性主導でバースコントロールできるのは大きなメリット。
1998年に女性ホルモンの含有量を減らした低用量ピルが認可され、それまでの中容量ピルと比較して副作用のリスクが下がっています。
ただし、医師が処方する医薬品などで婦人科などで受診する必要があります。
ネット通販で購入することはリスク面でいうと危険な部分もあるため、安易に購入しないようにしましょう。

卵巣のストレスを軽くする
ピルは対外からホルモンを入れて、妊娠したと脳に思い込ませることで妊娠を避けられるもの。
ですから、毎月の排卵が起こらなくなります。

卵巣から卵子が飛び出すときには、卵巣が傷ついています。また、卵巣にある原始卵胞を排卵できる状態にまで育てるにも労力が必要です。
が、排卵を止めるとこれらの作業がすべてストップするため、卵巣を温存することができます。
排卵通がある人にも魅力的ですね。
卵巣がんのリスクを下げる、というデータもあります。

生理周期をコントロールできる
ピルは28日周期で生理を起こさせるように設計されています。
通常の飲み方をしていれば、規則的に生理がきて、生理不順のもやもやもなくなります。
また服用方法を変えて生理日をコントロールすることも可能です。

自然な女性ホルモンのリズムは排卵を境にエストロゲンとプロゲステロンの分泌量が入れ替わり体調変化を起こしますが、それもなくなります。
生理前のうつ感や肌荒れ、身体のむくみなどの症状からも解放されます。

生理痛・貧血を改善
低用量ピルに含まれる女性ホルモンの量はホルモンの分泌量が多い若く健康な女性と比較するとやや控えめです。
そのため子宮内膜はあまり厚くなりません。

ピルを服用していると、経血量が減って貧血の改善にもなります。
また経血を出そうとする子宮の収縮も弱まるため、生理痛も軽くなります。

ピルの更年期障害での治療

前述したように、ピルは避妊する目的で作られています。
そのためそれなりの女性ホルモンの量は必要です。

しかし更年期の女性はホルモンが少なくて不調が起こるので足りない分を補えばよいわけです。
それでいくとピルにはHRTの5~8倍のエストロゲンが含まれているため、更年期での治療としては不向きです。

自分で分泌できているホルモン量に応じてピルからHRTへ、と移行するのがピルの賢い利用方法でしょう。