更年期と呼ばれる40代後半から50代前半に起こる様々な不調。
これらは「不定愁訴」「更年期障害」と呼ばれます。

この時期、どうしてさまざまな症状が出たり、不調が起きたりするのか
というと、答えは「脳」にあります。

女性ホルモンの分泌を司る脳

40代後半くらいになると、卵巣の機能が低下し、脳とホルモンの連携がうまくいかなくなります。
連携がうまくいかなくなるとホルモンバランスが崩れます。
これが更年期障害の症状を引き起こす大きな原因です。

女性ホルモン,脳

40代にさしかかるくらいまでは、脳の視床下部から卵巣に向けて「女性ホルモンを分泌するのだ!」という命令が届き、きちんと卵巣からホルモンが分泌されます。
つまり
【脳からの命令⇒ホルモンの分泌】という連携がスムーズに行われていれば
ホルモンを分泌するためのバランスはうまくとれています。

しかし、卵巣機能が低下してしまうと、いくら脳が命令を下しても
働き自体が追いつかなくなります。
刺激を受けても上手に働くことができなくなるのです。

それでも脳は「どうにかして女性ホルモンの分泌するのだ!」と暴君ぶりを発揮します。
暴君には逆らえませんから
【ホルモンを分泌しようと頑張る⇒頑張っても機能低下しているからうまくいかない⇒もっと頑張るのだという指令がどんどんくる】

このように悪循環を繰り返し、視床下部はパニックに陥るのです。

まるで
「営業成績をあげろ!残業?売れなかったら残業代なんて出るはずがないだろ!もっと売ってこい!」
という上司にいじめられる社員のようです・・・・。

脳の視床下部は自律神経をも司る司令塔

このように、更年期ははたらけーはたらけーと言われ続ける卵巣の機能低下とパニック。
しかし、脳の視床下部は卵巣だけではなく自律神経をも司っています。

自律神経といえば、精神面が体に影響を与えるコントロール部分です。
更年期に視床下部が命令を下している間、自律神経のバランスにも影響を与えてしまっています。

更年期のイライラ・鬱・めまい・ほてり・発汗・動悸・息切れ・不安感
といった、まさに更年期障害の代表的な症状はこの自律神経の乱れから起こるものです。

卵巣の老化は脳と体も混乱している時期でもあります。
この状態は脳と体が「卵巣機能は低下したんだな」とやっと理解できるようになるまで続いてしまうのです。
そこに至るまで数年かかるため、更年期の症状が落ち着いてくるのは60歳ころ、と言われているのです。

更年期障害の症状が重くなるタイプに「更年期である」ということを上手に受け入れることができない人に多いようです。
それには、こういった脳の関係もあるのではないかと思います。