更年期の症状の度合いは人によって様々で
軽い人もいれば重い人もいます。
その度合いを決定づけるものが「女性ホルモン」と言われています。
女性には卵胞ホルモンである
エストロゲンと黄体ホルモンであるプロゲステロンという
2つの女性ホルモンがあります。
両方とも卵巣から分泌されるホルモンで、
脳からの命令によってコントロールされています。
女性ホルモンが分泌される仕組み
卵巣の中には卵子の元となる細胞が眠っています。
思春期に始まった生理は二十歳くらいから周期が安定してきます。
その頃になると脳の視床下部から
GnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)が分泌され、脳の下垂体に作用してFSH(卵胞刺激ホルモン)とLH(黄体化ホルモン)が分泌されます。
これにより、卵子の元の細胞が成熟して卵胞になりますが、この時に卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌量が多くなります。
卵胞が成熟すると2つのホルモンの分泌量が一時的に多くなり、卵巣から卵子が飛び出し排卵が起こります。
卵子が飛び出した卵胞は黄体と呼ばれるものになり、多量の黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌します。
プロゲステロンは妊娠に備えて子宮内膜を居心地のよいものにしようとふかふかと絨毯のように成熟させようとします。
しかし、ある程度まで子宮内膜が成熟しても妊娠しないと、今度は子宮内膜を剥がし子宮内をリセットしようとします。
これが生理です。
*画像参照http://www.zakuroya.com/column/c_horumon2.html
このように女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンはFSHとLHという2つのホルモンと、さらに上流のGnRHにコントロールされています。
更年期かどうかの血液検査ではこの値を計測されます。
GnRHはエストロゲンやプロゲステロンの分泌量によって自らの分泌を調節しているため、エストロゲンとプロゲステロンが上手く分泌されないと、さらに上流のFSHとLHも上手く分泌されない、という悪循環になるのです。
規則正しいホルモンリズムの作り方
女性ホルモンはこのように微妙なバランスで成り立っています。
更年期に入るとこのバランスが崩れ、さまざまな症状が起こるのですが
プレ更年期でも、徐々にこのバランスが崩れ始めてしまい、更年期同様の症状が出る人も少なくありません。
本来、20~40代女性の体は本能として妊娠・出産するようにできています。
ですから、40代前半までの場合で更年期のような症状が出ている方は要注意です。
女性ホルモンを規則正しく分泌させるにはどうすれば良いのでしょうか。
体調が悪い、不摂生・不規則な生活が続いている、過酷なダイエットをしている(またはしたことがある)といった場合には、身体そのものが「異常である」と判断し、ホルモンバランスが崩れ、本能として自分自身を守るために、子供を作る機能をストップさせるのです。
つまり、これらの体を酷使する生活から抜け出すのが、一番の近道なのです。
女性ホルモンを整える方法
まずは偏った食生活かどうかを振り返り、栄養バランスの整った食生活を送りましょう。
特にビタミンB6・ビタミンEなどは女性ホルモン分泌を促す効果がありますし、ポリフェノールやイソフラボンなども、女性ホルモンの分泌に関連していますのでおすすめです。
次に適度な運動をするようにしましょう。適度な運動は自律神経を活性化させストレスの発散にも役立ちます。
漢方薬
漢方薬はいろいろな種類があり、体の状態によって処方内容は変わってきます。
また費用は処方されるところによってまちまちで、漢方薬局では保険が効かないところがほとんどです。
現在では婦人科でも漢方薬を処方してくれるところも増えてきていますので、かかりつけの婦人科で相談してみるとよいでしょう。
漢方の場合、即効性よりも継続し、根治から身体を改善してゆくことが目的となります。
ホルモン補充療法
ホルモン補充療法は婦人科で相談の上行うことになります。
保険適用はされますが、人によって合う合わないがあり、婦人科の医師と相談しながら行いましょう。
プラセンタサプリ
プラセンタは婦人科でプラセンタ注射をしているところも多くあり、プラセンタには体内で起きているアンバランスを正常な状態に調整してくれるという作用があり、ホルモンバランスが乱れているようならそのバランスを整えるように働いてくれます。
ホルモン異常に総合的に効果を発揮します。
リスクが無い安心な方法です。まず試して欲しい対策です。
マカには女性ホルモンの調整作用があります。
更年期に起こるさまざまな症状は閉経に向けて女性ホルモンの分泌が急激に減少することにあります。
マカにはこの女性ホルモンの分泌の減少スピードを緩和する作用もあるため、
プレ更年期、更年期に急に不調になった、生理不順で困っている
という方にオススメです。