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更年期世代になると、心身の不調に悩む人が増えてきますよね。
しかし、その症状は非常に個人差があるのです。

不調が血な更年期を少しでもラクに元気に過ごせるように症状別のセルフケアをご紹介します。

更年期の不調 個人差が大きいのはなぜ?

不調に悩まされがちな更年期。
症状の出方には個人差が非常に大きく、軽い人もいれば、とても重く、寝込んでしまう人もいます。

更年期障害の症状の違いの要因として考えられるのが
ストレスと生活環境

更年期世代ともなると、子供の進学や就職、独立、親の介護、夫との関係の変化、老後の心配
などから不安の種も増え心労の耐えない時期でもあります。
また長年の生活習慣の乱れで疲労が蓄積されている場合もあって、このような心身のストレスは更年期の症状を強くしてしまっている可能性があるのです。

更年期に入ったら、今までの食事、生活習慣、心の状態や人間関係などを見直し心身のバランスを整える生活を心がける必要があります。

ストレスが多い人にみられがちなイライラ

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理由もないのにイライラしたり、怒りっぽくなったり。
以前ならば我慢できたことも我慢できなくなる、といった症状は
ストレス過多な生活を送っている人に多くみられます。

身体とココロに栄養と潤いを与える「血」が不足してめぐりも悪くなることと
エネルギー源である「気」も全身に行き渡らなくなることから、過剰に生じた熱を冷ますことができずに、カッと怒りっぽくなりがちに。

更年期のイライラ漢方的セルフケア:深呼吸して心を落ち着けましょう
イライラしがち、のぼせがちな人は、元来頑張り屋さんが多いんです。
なので困難なことには立ち向かい、自らストレスを生み出してしまいがち。
そんなときは下腹部に息をためるようなつもりで、大きく息を吸い、しばらくためたあと、ゆっくりと履いて行きます。
繰り返すと興奮が徐々に鎮まりますよ。

熱を冷ます緑茶や苦みのある食べ物を摂りましょう

緑茶には身体に溜った余分な熱をほどよくさます働きがあります。
イライラしがちな心を鎮めるためにもお茶をゆっくりと飲んでみましょう。
またゴーヤやきゅうり、セロリのような苦味のある食べ物にも余分な熱を取る働きがあります。
昂った神経を鎮静化してくれますよ。またれんこんは身体に潤いを与え、過剰な熱を鎮めます

のぼせ、ほてりなど身体の潤いが不足して熱症状が強くなるのがホットフラッシュ

更年期,ホットフラッシュ
更年期に入ると、体に栄養やうるおいを与える「血」が不足することで、余分な熱を冷ますことができない状態をまねいてしまいます。
首から上に熱が集まる】ことで、のぼせやほてり、発汗といった症状があらわれるのです。

また、寝汗を大量にかいて、夜中にパジャマを替えないと寝られないという人もいます。
寝汗による不快感のために、不眠傾向になることもあります。

更年期のホットフラッシュ漢方的セルフケア:忙しくしない、あわてないこと
気持ちが興奮するほど、熱が上にのぼってのぼせやほてりが悪化します。
一日のスケジュールを詰め込み過ぎないように見直しましょう。

なるべく余裕をもって、あわてず焦らずに。日々の心ががまえによってイライラや興奮をまねいてしまうことを避けましょう。

ヨガやストレッチなどゆったりした運動を

イライラするから、といって思い切り汗を流すようなスポーツは普段から行っていれば別ですが、思ったように動けなくてかえって焦ったり、イライラしてすっきりできないことも。
試合形式など勝つために興奮を高めるような運動も症状を悪化させてしまうことも。
ヨガやストレッチなど、ゆったりとした動きのほうが全身の熱のバランスを整えますよ。
ゆっくり散歩するのもおすすめです。

「血」の不足で心も栄養不足になってしまう更年期のうつうつ

更年期,うつ
落ち込みやすい、訳もなく泣きたい気分になる、人に会いたくなくなる、やる気が出ない。
などの症状も更年期によくみられるもの。

栄養やうるおいを与える「血」や心身のエネルギー源である「気」の不安や滞りにより、心がパワーダウンして、うつっぽい状態をまねくのです。
更年期のうつうつ漢方的セルフケア:規則正しい生活で身体のリズムを取り戻しましょう
気持ちが塞いで夜も眠れない、朝起きられない。
こういうことは更年期によくみられるもの。
悪循環を断ち切る工夫をしましょう。自分の1日のスケジュールを組み建て直し、遅くても朝は9時くらいまでには起きるようにしましょう。
朝の起床時間を一定にし朝の光を浴びることが大切。(朝の光にはセロトニンの分泌を促進する作用があります)
体内時計も毎朝リセットされるため、夜も自然に眠くなってきますよ。
睡眠の質が良くなれば心身の回復力も高まります。

朝の体操でスイッチを

エネルギーをめぐらせる体づくりに、朝の時間帯は絶好のタイミングです。
全身にエネルギーをめぐらせる力が高まるため、ここで身体を動かすと、一日中元気な状態をキープしやすくなります。
ラジオ体操や簡単なストレッチなど無理なく続けられる体操がおすすめです。

気力・体力が低下しがちな更年期

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更年期には「血」「気」の不足によって心と身体を動かす栄養や潤いなどが行き渡らなくなると一気に疲れやすくなり、一日中だるさに悩まされるようになってしまいます。

夜もくよくよと思い悩んでしまい不眠気味になることで、ますます疲労感が高まります。
気力・体力が低下する更年期漢方的セルフケア:食欲低下しているときは遅めのブランチを
朝から気分が沈み、食欲がわかないこともあるかと思いますが、朝食を抜くと体のエネルギーが満たされないため、だるさも抜けず、1日の活動スイッチが入らないままです。
30分くらいかけてゆっくり朝食を作ったり、外に散歩に出てみましょう。ラジオ体操もいいですね。
その間に自然とお腹が減ってきます。

ジャスミンティーやイモ類を食べましょう

ジャスミンティーはリラックスさせる作用が高く不安感やストレスをやわらげます。
胃液の分泌を高める働きももあるので、食欲がないときにもおすすめ。
また、漢方で消化力を高め体にエネルギーを補う食べ物とされているのが、サトイモ、長芋などのイモ類。
積極的に摂りいれましょう。

冷えや冷えのぼせに注意したい更年期

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イライラやのぼせなどの熱症状が上半身に集中する一方、手足が冷たくなる末端の冷え。これは【冷えのぼせ】と呼ばれるものです。

身体のうるおいとなる「血」を補い、めぐりをよくすることが大切です。
また、全身のパワーがダウンし、しんから冷え切った「全身冷え」になる人もいます。
体を冷やさないように食事を心がけるとともに、カイロや重ね着で外から全身を温めることが大切です。

冷えのぼせは熱を高めるタンパク質を摂りましょう
身体を温めて「血」の不足や滞りを改善する、豚肉や鶏肉などの動物性タンパク質を摂りましょう。
セロリと鶏肉の炒めものは熱をさましながらもちのめぐりをよくするメニューです。

ベリー類をおやつに摂りましょう

ブルーベリーやクランベリー、桑の実などのベリー類には「血」を補い、めぐりをよくすることで冷えを改善する働きがあります。
甘いものが食べたいなというときにおやつ代わりに食べましょう。

腰カイロで上半身を温めましょう
上半身と下半身をつなぐ骨盤周囲やそのすぐ上の腰部分は、血が滞りやすい場所です。
ここにカイロを貼って温めると全身がほぐれリラックス効果が得られ芯から温まります。

生姜入りの足湯で身体をぽかぽかにしましょう

しょうがを皮つきのままスライスし、見ずを入れた小なべに加え数分煮出します。
適温にしたお湯を洗面器に入れて、じっくり足を温めて。
しょうがの効能が湯に溶けだして全身ぽかぽかになり、足のむくみもスッキリと解消しますよ。

ズキズキ痛む、鈍痛が続く更年期に多い頭痛

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更年期に多いのが頭痛。
身体にうるおいを与える「血」が不足してめぐりが悪くなると、強くズキズキする頭痛をまねきます。
イライラしたりのぼせたりしがちな人に多くみられます。
また「血」とともにエネルギー源である「気」も不足していると、頭が重く鈍い痛みがずっと続くような頭痛の原因になります。
うつっぽく疲れがちな人に多くみられる頭痛です。
枕を高くしてゆっくりと休みましょう
私も片頭痛持ちなのですが、偏頭痛が起きた時には枕を高めにして寝るようにしています。
頭部の血めぐりが滞ることが原因で痛みが出やすいため、頭を位置を高くして横になると症状をやわらげることができますよ。
静かで暗い場所でゆったりと休みましょう。
熱を鎮めズキズキする頭痛をラクにするのが、香りが良くリラックスできる菊花茶や緑茶です。

更年期のズキズキする頭痛、偏頭痛のセルフケア

頭をマッサージするのもおすすめ。
頭の縦、横のセンターラインを指でまんべんなくほぐしましょう。
頭の緊張が緩み、痛みがラクになります。

また、つらいからとずっと横になっていると、頭痛が治りにくくなってしまいます。
安静にするのであれば、だらだらと寝てしまわないこと。
また人ごみもエネルギーの消耗をまねき、頭痛を悪化させてしまうのは避けましょう。
落ち着ける場所で軽い活動をしましょう。

ココアやはちみつは血めぐりを良くし、頭痛の改善に有効です。
なるべくカフェインの入っていない飲み物を摂りましょう。

頭痛や立ちくらみを伴う めまい

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頭部の血液循環が悪くなると、めまいと同時に頭痛も起こりやすくなります。
なかには、吐き気を伴う人もいます。
また、体のエネルギーが不足していて血圧が低い人ではめまいや立ちくらみを終日感じる場合もあります。
天井が回る間隔や吐き気までが起きる場合には、医師に相談しましょう。
メリハリのある生活を心がけましょう
めまいを心配するあまりに寝込みがちになると、かえって逆効果になることも。
活動モードと休息モードをきちんと切り替えること。
メリハリのある生活がめまいの改善に有効。
ストレスもめまいの原因になるので、こまめにリフレッシュしましょう。

耳のマッサージをしましょう

めまいの原因は耳にあることも多いことは知られていますよね。
耳の血めぐりをよくすることで、めまいを防ぐマッサージをしましょう。
耳の縁をもむ⇒耳の後ろを上から下にやさしくなでおろす⇒耳の手前をやさしく数秒押す⇒これを何度か繰り返しましょう

血のめぐりの悪化から起こる 肩こり

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更年期に身体のうるおいとなる「血が不足してめぐりが悪くなることで、肩こりが悪化しやすくなります。
これに加え長時間のデスクワークや冷え、ストレスなどによって肩周辺の筋肉が緊張したり硬直したりすると、痛みが取れにくくなっています。
背中の中心にカイロを貼りましょう
背中の中心、背骨に縦に走るのが漢方で言う「腎脈」というものです。
新陳代謝を調整する、大切なツボの集まるところです。
左右の肩甲骨の間の背中の真ん中にカイロを貼ると、血のめぐりがよくなり痛みがやわらぎます。

タオルストレッチで肩を柔軟にしましょう

フェイスタオルを両手に持ってピンと張り、腕を伸ばしたままゆっくりと前後や左右に動かしましょう。
肩甲骨の可動域を広げていくように意識して。

寝つきが悪くなったり寝ている間に目が覚める睡眠障害

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漢方の世界では眠りをコントロールするのも「血」になります。
不眠や睡眠障害も「血」の乱れが原因と考えられ更年期にはどうしても「血」が乱れがちです。
寝る前になっても神経が昂っていたり、眠りが浅くなったり眠りが浅くなるということが多くなりがち。
またうつうつとした感情から横になってもなかなか寝付けず夜中に何度も目が覚めてしまうことも。
カフェインは控えめに
夜にコーヒーや紅茶を飲んでも問題なく眠れる人でも更年期は別。
カフェインに敏感になり、眠れなくなる場合があります。
午後以降は麦茶やカモミールなどのノンカフェインのお茶を選ぶようにしましょう。

寝る前は運動や口論、PCやスマホの利用に注意

眠る前まで日中の興奮を鎮めることが良質な睡眠のコツ。
ドキドキするようなドラマや映画を観たり、PCやスマホを利用したり、夫婦喧嘩などはいずれも興奮を強めてしまい眠りを妨げてしまいます。できるだけ眠る前は心をリラックスした状態にしておきましょう。

肌の乾燥からかゆい

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更年期には肌にうるおいを持たせる「血」の不足によって肌が乾燥してかゆみが生じやすくなります。
下着が触れるお腹や股のあたりや、背中、首筋、靴下のゴムがあたる部分などが痒くなることが多いようです。
アレルギーではなかった人でも金属アレルギーになってしまう人もいるそうです。

フルーツで肌のうるおいをアップ
肌の乾燥を抑える食材をこの時期には摂りましょう。
特にフルーツはおすすめ。りんごやぶどう、いちご、梨などがおすすめです。
野菜ならばトマトやれんこんがよいですよ。

皮つきの肉やお魚を食べましょう

コラーゲンが豊富で肌の弾力性を高めるとされる食べ物は、鶏の皮や鮭の皮など、動物性タンパク質の皮がおすすめです。
なまこなどプルプルとした食感のものにも同じような作用があるので定期的に摂って肌の弾力やうるおいをキープしましょう。

体のめぐりが悪くなり、脂肪や老廃物がたまり太りやすくなる

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身体のエネルギー「気」の低下によって代謝パワーが落ち、これまでと同じくらいしか食べていないのに脂肪が溜まりやすくなってしまいます。
とくに脂肪がつきやすいのがおしりや腰回り。
イライラしがちな人は食べ過ぎて太る傾向があります。
落ち込みやすい人は代謝の低下からさほど食べていないのに太る「むくみ太り」する傾向が。

口さみしいときには、いり豆を
「血」が不足することで胃腸のうるおいも低下し、消化機能が落ちてきます。
食事をするときには最低30回は噛んで腹7~8分目を目安に。
どうしても口さみしくなるようならば甘いものよりもいり豆を食べましょう。
ローカロリーですし、腹持ちもよく更年期に嬉しいイソフラボンも取れますよ。

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検査をしても異常がないのにドキドキ動悸がする

身体の栄養「血」が不足すると心臓に影響を及ぼし、動悸や息切れを感じてしまいます。
心臓に問題がある?と不安になりがちですが、検査をしても異常がなく、本人にとっては
苦痛に感じるほどのドキドキ、息切れなどが起こることも。

胸のマッサージで不安を鎮めましょう
左右の胸の間の中央部分をなでおろすようにマッサージ。

動悸・息切れ以外にも不安感を鎮める効果も。
また、動悸や息切れを感じたらまずは心を落ち着けましょう。
その場に座るか横になってゆっくりと深呼吸しましょう。